ファルマシア
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人工光合成
福住 俊一
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2017 年 53 巻 9 号 p. 898_1

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抄録
人工光合成は狭い意味では,天然の光合成を人工的に再現することである.光合成は,光捕集,光合成反応中心における電荷分離,水の酸化,NADP+補酵素の還元過程から成り立っている.それぞれの過程を人工的に再現する研究は,この20年間で大きく進展した.一方,広い意味では,太陽エネルギーを化学エネルギーあるいは電気エネルギーに変換する技術全般も含まれる.例えば,有機太陽電池,太陽光を用いた光触媒による水からの水素発生,二酸化炭素還元によるギ酸,メタノールなどの液体燃料の製造がある.また,海水と空気中の酸素から太陽光を用いて過酸化水素を製造し,そのまま過酸化水素燃料電池の燃料として用いることもできる.
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© 2017 The Pharmaceutical Society of Japan
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