2019 年 55 巻 12 号 p. 1131-1133
感染症におけるサーベイランスは、その病原体の発生状況や変化を継続的に把握することを目的とし、その情報を感染症対策に役立てることである。世界中でヒトの間で流行する季節性インフルエンザは、世界保健機関(WHO)を中心としたサーベイランスネットワークが構築されており、世界中のインフルエンザウイルスを監視している。日本も国内のサーベイランスだけでなく、世界のネットワークの一員としてサーベイランスに参画し、ウイルス株の性状解析を通して、ワクチン株選定や抗インフルエンザ薬に対する耐性株の検出を行い、情報を共有している。