ファルマシア
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発熱によるIL-17aの増加は自閉症スペクトラムの社会性障害を改善する
南郷 拓嗣
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2020 年 56 巻 9 号 p. 871

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抄録

自閉症スペクトラム(autism spectrum disorder: ASD)は,社会的相互交渉およびコミュニケーションの障害(社会性行動障害)を主症状とする疾患である.これまで,ASDの子どもの行動障害が発熱によって一時的に改善することが報告されているが,そのメカニズムについては不明なままであった.
本稿では,発熱による社会性行動障害の改善にinterleukin(IL)-17aが重要な役割を果たすことを明らかにしたReedらの報告について紹介する.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Grzadzinski R. et al., Autism Res., 11, 175-184(2018).
2) Reed M. D. et al., Nature, 577, 249-253(2020).
3) Yim Y. S. et al., Nature, 549, 482-487(2017).

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© 2020 The Pharmaceutical Society of Japan
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