Functional Food Research
Online ISSN : 2434-3048
Print ISSN : 2432-3357
不溶性ミネラルのラット緑茶抽出物誘発急性肝障害モデルにおける効果
木下 勇一高井 美優元廣 柚芽奥村 春奈森口 穂南竹之内 明子吉岡 正浩岡本 芳晴義澤 克彦
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 21 巻 p. 86-93

詳細
抄録
【目的】本研究は,緑茶抽出物(GTE)誘発急性肝障害モデルに対する不溶性ミネラルの病態抑制効果を検討することを目的とした. 【方法】5週齢のSDラットを1週間馴化させた後,CE-2食群(対照群,n = 5),5%ミネラル食群(n = 5),GTE+CE-2食群(GTE単独群,n = 5),GTE+2.5%ミネラル食群(n = 5),GTE+5%ミネラル食群(n = 6)の5群に分け,1週間飼育した後,GTE投与群にはGTEを200 mg/kg,非投与群には生理食塩水を単回腹腔内投与し,48時間後に解剖した.解剖時に採血し,血液学的検査,肝機能検査(AST,ALT,総ビリルビン)を,摘出した肝臓の組織学的評価(HE染色,TUNEL法,TG免疫染色)を施行した. 【結果】解剖時の体重では,GTE+2.5%ミネラル食群が対照群および5%ミネラル食群と比較して有意な体重減少を示したが,GTE投与群間では有意差はなかった.肝機能検査において,GTE単独群では対照群および5%ミネラル食群と比較してAST,ALT,総ビリルビン濃度が高値を示した.ただし,ASTおよびALTの値はGTE単独群と比較するとGTE+5%ミネラル食群で大幅な改善がみられた.組織学的評価において,GTE単独群ではグリコーゲンの減少,単細胞壊死,単核細胞浸潤,炎症細胞浸潤,出血が観察されたが,GTE+5%ミネラル食群では病変の抑制がみられた.TUNEL法およびTG免疫染色では,GTE単独群は他の4つの群と比較してアポトーシスおよび酸化ストレスマーカーが有意に増加していた. 【結論】ミネラルは,GTE誘発急性肝障害に対して,アポトーシスや酸化ストレスを軽減することで抑制効果を示す可能性が示唆された.
著者関連情報
© 2025 ファンクショナルフード学会
前の記事 次の記事
feedback
Top