Functional Food Research
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Print ISSN : 2432-3357
キチン,キトサンを利用した紅茶中のタンニンの低減
清水 玲那関 洋子
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2025 年 21 巻 p. 94-101

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抄録
紅茶は,茶類の中で玉露に次いでタンニン含有量が多く,抽出時にタンニンが溶出することで程良い渋みと美しい水色をもたらす.そのため,タンニンの含有量は紅茶の品質に大きく関わるが,タンニンを含む食品を過剰に摂取すると健康を害する恐れがあることから,日常から紅茶を多く摂取する人においてはタンニンの摂取量の低減が求められる.しかし,茶に含まれるタンニンはお湯によって容易に抽出されることから,紅茶中のタンニンを低減させるためには茶の抽出後にタンニンを除去する必要がある.茶抽出後のタンニン除去方法の一つとして,甲殻類の殻を原料としたキチン,キトサンを利用した吸着除去が挙げられる.タンニンは植物起源の高分子化合物で,ブドウおよびビワのタンニン抽出液をキチンで処理することにより,タンニンの大部分が除かれると報告されている.そこで本研究では,紅茶タンニンのキチン,キトサンへの吸着状態を明らかにし,タンニン低減への有効性を検討した.その結果,キチンおよびキトサンの添加により,紅茶のポリフェノールおよびタンニン濃度は減少したことから,どちらもタンニン除去に有効であることが明らかとなった.また,吸着等温線の結果より,キチンで多くタンニンを吸着できる傾向が見られた.紅茶におけるタンニン低減にはキチンおよびキトサンが有効であることがわかった.
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© 2025 ファンクショナルフード学会
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