2018 年 4 巻 3 号 p. A_10-A_17
対称照明は、照明ポールと歩行者の位置関係から視認性が不安定となる。本研究は、市街地における道路上の視対象に関して広範囲において安定した視認性をドライバに提供し、かつグレアによる視認性低下を抑えるプロビーム照明の配光を探ることを目的としている。具体的には、プロビーム配光の道路灯を試作し、テスト走路において実験参加者 16 名による視認性評価と光学特性の計測を行った。プロビーム照明による視認性が一般に道路で使われている道路照明より高くかつその視認性の変動が小さいことが実験から明らかになった。また、テスト走路における実験結果と光学シミュレーションを用いて、試作したプロビーム配光の道路灯で課題となった点を改良したプロビーム照明の配光を提案した。今後は、実用化に向けたプロビーム照明の研究開発が必要となる。