繊維学会誌
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荷電セルロース膜中のカチオン性ニトロオキサイドスピンプローブの運動性
木村 裕次濱田 州博飯島 俊郎
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1987 年 43 巻 11 号 p. 622-625

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抄録
カルボキシメチルセルロース,スルホエチルセルロース,およびリン酸エステル化セルロース膜などの含水荷電セルロース膜中におけるカチオン性ニ卜ロオキサイドスピンプローブの回転運動性をESR測定によって検討した。これらの膜中のスピンプローブの運動性はほぼ等方的であった。また,この運動性は水中の場合の30~50%となり,これは膜中の水の状態および固定荷電基の影響のためと考えられた。含水膜中での回転の相関時間, τRは乾燥膜中に比べて103~104小さくなった。
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