抄録
近年、住宅において高断熱化・高気密化が図られているが、その一方で室内の湿気が外に出て行かず結露を引き起こすといった問題や部屋の湿度が40%以下になる過度の乾燥状態を引き起こすといった問題も発生している。こうした背景から、室内の湿度が高い時は吸湿し、低い時は放湿する調湿作用を持った仕上材料の要求は、今後高まるものと想定される。本研究では、日本で伝統的に用いられてきた土壁材料に吸水性樹脂、珪藻土、ALC粉末を混和した土壁系仕上材料について吸放湿特性の検討を行った。樹脂を混入することにより吸放湿量が増加し、珪藻土を混入することにより吸放湿量は高くないが、吸放湿速度が速くなるという効果が示された。ALC粉末の混入は吸放湿量の向上にはあまり影響を与えなかった。