抄録
打放しコンクリートは、デザイン的に自由度の高いことで建築家が多用する素材である。施工過程において必ず生じるセパレータの穴は、今日では表面のデザインの一部として重要視され、設計者が意識を込めて設計していることが推測される。そこで、本調査では比較的竣工年数の古い打放し仕上げの多い地域として上野、新しいデザインを追求している地域として青山を対象として、実地調査を行った。上野ではセパレータ穴を施工上で生じる止むを得ないものとして扱われているのに対し、青山では寸法、配置、エッジの処理等までデザイン的な処理がされていた。このことから竣工年によってセパレータ穴に対する捉え方が変化していることが明らかとなった。