抄録
地球を取り巻く環境に対する社会的な関心が国内外を問わずに急速な高まりをみせる今日、大気中に放出される炭化水素量の多くが、建物外壁等の新築・改修工事を塗装材で現地施工する際に排出される有機溶剤が占めていると言われている。このような現状に鑑み、従来の溶剤系塗装材の代替として環境負荷低減の効果が期待できる市販弱溶剤系及び水系塗装材の品質確保を目的に実施した試験評価のうち、屋外暴露による「汚染防止性」、塩分透過による「遮塩性」、炭酸ガスによる「中性化抑制性」、サンシャインウェザーメータによる促進耐候性試験及び屋外暴露試験による「耐候性」試験結果等の概要を紹介する。