抄録
内装材の仕上げ工法(GL、LGS)、ALCパネルの取付構法(ロッキング、スライド)およびALCパネルの取り付け枚数を主な実験変数として、仕上げクロスを含む内装仕上げ材の層間変形追従性の確認実験を行った。その結果以下のことがわかった。(1)ALCパネルを1枚張りとした場合:ALCパネル、石膏ボードはいずれの試験体においても損傷しない。仕上げクロスはGL工法の場合R=1/133rad.時に入隅部でしわ、破れが生じるが、ALCの取付をスライド構法とすることによりしわjれを軽減されることがわかった。LGS工法では損傷はなかった。(2) ALCパネルを3枚張りとした場合:GL工法ではロッキング構法とした場合、R=1/200rad.時に石膏ボードに段差が生じると共にクロスに破れが生じる。しかしスライド構法とすることにより、これらの損傷はR=1/100rad.時となり、内装材の変形追従性が改善される。また、石膏ボードの割付幅による違いは確認されなかった。LGS工法の損傷は入隅部でのクロス破れのみであった。