抄録
断熱材で汎用されている有機系発泡断熱材は現場発泡とボードに分類され、それらの断熱性と燃焼性の比較を行った。現場発泡断熱材は代替フロンと炭酸ガスを発泡剤とした製品を、ボード状断熱材は炭化水素ガスを発泡剤としたポリスチレン系とポリウレタン系の製品について比較を行った。断熱性では炭酸ガスを使用した現場発泡が他の製品より劣っていること、燃焼性では発泡剤の炭化水素ガスを使用したボードが燃焼しやすいことが把握され、フロンが断熱性と燃焼性の両方に秀でた発泡剤であることを再確認した。ボードではアルミ箔を表面材として使用した場合に着火しにくくなる傾向があることが認められ、難燃等級を取得した材料は展炎しにくくなる効果が把握された。