抄録
建築用ウレタン系発泡断熱材には発泡剤としてフロン類ガスが使用されてきた。近年ではモントリオール議定書によりオゾン層を破壊するため1996年から使用禁止となったCFC系フロンに替わり、HCFC系フロンやHFC系フロンが使用されている。しかしその何れも地球温暖化係数(GWP)はCO2の数百倍と地球温暖化の要因物質として懸念されている。弊社は自然界に存在するアルゴンガス(オゾン層破壊係数『ゼロ』、地球温暖化係数『ゼロ』)と、弊社独自の機械発泡技術を組み合わせ、アルゴンガス封入ウレタンフォーム断熱材を開発した。本報告ではこの弊社独自のガス封入ウレタンフォーム断熱材製造技術(機械発泡技術)、ガス封入ウレタンフォーム断熱材の熱伝導率、及び今後の課題について報告する。