抄録
架橋型ふっ素樹脂塗装が始まりは20年以上前経過した。アルミパネル、サッシ、コンクリート、鉄などの建築物、海上橋や最近ではいたるところにある橋梁などの土木構造物に多く利用されている。利用分野は輸送(航空機、自動車)などにも多岐にわたり広がっている。「鋼道路橋塗装・防食便覧」(道路協会編)が2005年に改訂され「塗装系の基本」に「ふっ素樹脂塗料を用いる。」とされてから、LCC(ライフサイクルコスト)低減のために海上に限らず大部分のすべての公的橋梁でふっ素樹脂塗装仕様が採用されている。建築構造物、土木構造物、テストピースもすでに20年を超える物件も多数でてきた。実際の使用環境下で20年以上の経過を耐候性などの観点から見ることが可能となった。今回は長期の状態の塗膜性能の観察結果と、溶剤系から環境対応品種として弱溶剤、水性、電着、粉体の塗料に対応する形で樹脂環境対応型の中の粉体樹脂塗膜の良好な性能を報告し、今後の本樹脂系の将来の可能性を含めて述べている。