抄録
近年、資源枯渇ならびに地球温暖化、大気汚染などの環境問題から省エネルギーが重要な課題となり、建物の窓ガラス面では冷房負荷が大きな問題となっている。その対策として熱線反射ガラス・熱線吸収ガラスなどで日射を遮蔽させているが窓ガラスが着色されるなどの問題も多い。なお、熱線吸収ガラスの日射遮蔽効果は透明ガラスより大きいが日射時における部屋の温度が透明ガラスより高くなることがある。これは熱線吸収ガラスが日射を吸収して高温となることが原因と考え、日射吸収率の異なるガラスの表面温度と内部温度の関係ならびに内外に温度差があるときの室内温度変化や結露の状況を検討し無色透明な断熱コーティング材を開発したので、ここに報告する。