日本建築仕上学会 大会学術講演会研究発表論文集
2012年大会学術講演会研究発表論文集
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2012年大会学術講演会研究発表論文集
東京タワーの環境に配慮した改修塗装システムの検討
*石橋  透光井原  健史大澤  悟藤谷 和弘堀 誠
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p. 42-

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抄録

東京タワーは1958年に竣工して、適切な維持保全により竣工後50年以上経過しても、健全な状態で電波塔としての機能を保持しており、また日本の名所の一つでもある。東京タワーの塔体は、鉄鋼及び亜鉛めっき鋼からなる部材で構成されており、建設当初には、美観と下地保護を目的としてフタル酸樹脂系の塗装システム(以下、従来仕様)が施された。その後、今日に至るまで美観維持を目的として、従来仕様での全面塗替(塗替周期は約5年)を9回実施しており、今後の美観維持は重要な課題である。昨今の地球環境や長寿命化への関心の高まりに伴い、VOCの削減に配慮した塗替塗装仕様が必要となってきた。東京タワーにおいても、今後、VOCに配慮していくために、2006年に、従来仕様と比べてVOCを低減できる水性の塗装システムの試験施工を行って、施工後5年間にわたり継続的な評価を実施してきた。本報では、試験施工を行った水性の塗装システムの施工性および耐久性の評価結果を踏まえて、改修塗装システムを選定した結果について報告する。

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