抄録
レストラン街が併設されたオフィスビルや商業施設のビルピットにおいて、有機物を含有した厨房排水が流れ込み、ビルピット内側に施工されたRC躯体保護用のライニング材が劣化する事例が報告されている。本研究では、厨房排水によるライニング材劣化のメカニズムを解明することを目的して、各種調査・実験を行った結果を報告する。本報(その1)では、実際の建物から厨房排水と喫水面の浮遊物を採取し、成分分析および喫水面浮遊物とライニング材の接触試験を行った。排水中からは少量の低級脂肪酸が検出され、喫水面の浮遊物からは高級脂肪酸が検出された。また、喫水面浮遊物とライニング材の接触により、ライニング材の劣化が起こることを確認した。