抄録
左官材の施工は、通常下地塗り左官材を施工するが、下地塗り左官材の施工と乾燥時間を含めて、次の上塗材の工程になるまでには、少なくても中3日が必要であった。寒冷地や気温が低い場合、湿度が高い場合はさらに長い養生時間が必要であった。さらに上塗材の施工後乾燥し、使用開始するまでには3日がさらに必要とされた。したがってこの時間が取れないために、改修工事では、無機左官仕上材の採用が出来ない場合もあった。また、下地が合板やコンクリート下地の場合は、下地からのしみの浮き防止剤や吸水防止剤を施工する必要があった。今回、下地塗り材を置き換えられる透湿性の壁紙を下地として施工し、左官材の施工を行った。