抄録
高度経済成長期に建造された集合住宅浴室の改修工法確立は喫緊のテーマである。今回は、専用に材料設計・開発した硬質ウレタンを用いて、居住中の在来浴室改修工法開発を目指したものとなる。在来浴室という特性上、室内環境および周辺住宅へ配慮する必要があり、材料は低臭気にし、かつ短時間硬化,短工期になるように設計する課題があった。そこで、同じく低臭気,短時間硬化の材料が求められる室内床向け硬質ウレタンの技術ベースを導入することで課題を解決した。新たに開発した硬質ウレタン系材料は低臭気かつ短時間硬化を実現し、従来のエポキシ系やFRP系の工法に加え、在来浴室改修工法の材料として使用可能である。