抄録
模擬コンクリート壁に透湿性の異なる外壁用塗膜防水材および仕上塗材を施工し、コンクリートの含水状態を観察した、次の結果を得た。(1)塗膜材の透湿度の順に乾燥量が多いことがわかった。(2)樹脂リシンでは、未塗装とほぼ同等の乾燥量であった。(3)塗膜防水材について、上塗材(トップコート)に、水系の仕上塗料を使う場合の方が、弱溶剤系の仕上塗料を使う場合に比し、乾燥量は多かった。(4)未塗布、樹脂リシン、樹脂タイルの試験体は、時間の経過とともに、含水率が表層から内部にわたり減少するが、弾性タイル、塗膜防水材(水系)、塗膜防水材(弱溶剤系)の試験体の含水率分布の変化は小さかった。