抄録
先進工業国の日本は、経済状況が変わるにつれて、住宅の建材も木材から鉄筋コンクリートに変わった。しかしその変化によって環境悪化は進み、自然災害の影響をもろに受けている。一方で地産の建材を使っており、自然災害の影響をあまり受けていない地域も存在する。その理由は地産建材の使用が、長い間変わらない街並みの維持に重要な役割を果たしていたからではないだろうか。本研究では、日本全国の土着の壁土材料の特性に焦点をあて、仕上げ材の色彩特性を調査した。土壁の色彩はL*a*b*値によって測定した。地域の土の色との関係性を明らかにし、100種類以上の壁土の分布特性を分析、原産地で独自にマッピングした。また、壁土材料の地域性と歴史的価値の観点から色彩特性を評価し、日本の気候風土に合った壁土での街並み形成を見直していく。