抄録
現在,日本建築学会の地球環境憲章における建築物の寿命を将来的に3倍にする声明に端を発し,長寿命化の動きがより一層強まり,木造住宅をはじめ,鉄筋コンクリート造の公共用施設など,性能・機能の健全性評価の取組みが盛んである。一方,建築ストックの増大により,古い建物で耐用年数を超えたものも多数あるが,それらの構造健全性等の診断・評価方法1)が十分でなく,専門技術者による維持管理の判定も容易でなくなり,使用者自身で診断できる仕組みの構築が必要である。本研究では建築物の劣化部分の早期発見,予防保全のための課題を具体化して,新たな診断方法の提案,精密騒音計,機械インピーダンスの実測データを踏まえ,外壁診断への仕組みの提案,それに伴うリスクを踏まえたマネジメントを評価した。図1に本研究の流れを示す。