日本理科教育学会研究紀要
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中国と日本の小学校の自然(理科)カリキュラムの比較考察
董 玉琦中村 敏弘
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1995 年 36 巻 1 号 p. 1-6

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抄録

中国の小学校には,日本の小学校の理科に対応する<自然>という教科が設置されている。本論文では,中国と日本の小学校自然(理科)の現行カリキュラムの共通点と相異点を,中国の自然教学大綱と日本の学習指導要領によって,明らかにした。授業時数,教学目的(教科目標),教科内容の三つの比較項目を設定して,比較した。その比較を通して,中日小学校の自然(理科)のカリキュラムについては,以下の結論が得られた。(1) 授業時数 日本の小学校理科の授業時数は中国より非常に多い。総授業時数の各学年への配分の仕方が違う。(2) 教学目的(教科目標) 両方とも対応関係のある要素からできている。内容的にもかなり一致する要素はある。(3) 教科内容 教科内容の項目に違いが多い。教科内容の量が違う(中国のほうが多い)。

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© 1995 一般社団法人日本理科教育学会
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