ソフトウェア工学の基礎ワークショップ論文集
Online ISSN : 2436-634X
第28回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2021)
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実行経路を考慮した自動テストケース生成が自動プログラム修正に与える影響の分析
松田 雄河山手 響介近藤 将成柏 祐太郎亀井 靖高鵜林 尚靖
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p. 61-70

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抄録

テストスイートベースの自動プログラム修正に,自動テストケース生成によって生成されたテストスイートが有用であれば,パッチ生成のコスト削減につながる.自動テストケース生成には,入力としてクラスを与え,与えられたクラスに対するテストスイートを生成する手法がある.本研究の目的は,自動プログラム修正に自動テストケース生成を利用する際に,入力としてどのクラスを与えるべきかを明らかにすることである.そのため,本研究では,失敗テストスイートと実際に修正されたクラスの関係を調査した.また調査によって得られた考察に基づき自動生成したテストスイートが,自動プログラム修正の結果に与える影響に関して調査を行った.調査の結果,失敗テストスイートのテスト対象クラスと,開発者による修正クラスが一致していない場合,その原因は,失敗テストケースの実行経路に,修正クラスが含まれることであると確認された.また,失敗テストケースの実行経路に含まれるクラスを考慮し自動生成したテストスイートを自動プログラム修正に用いることで,パッチの生成数は減少するが,デバッグの手がかりとならないパッチの生成数は減少し,生成されるパッチの精度が向上した.

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