ソフトウェア工学の基礎ワークショップ論文集
Online ISSN : 2436-634X
第28回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2021)
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ソースコードの難読化解除手法を活用したメソッド名の整合性評価
峯久 朋也阿萬 裕久川原 稔
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p. 81-90

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抄録

メソッドの名前は,単なる識別子というだけでなく,当該メソッドの振舞いを表現する役割も担っている.つまり,メソッドの名前 (特に先頭の単語)がその処理内容を適切に表現できているかどうかが重要であり,その判定にはソースコードの内容理解やレビューが必要になる.本論文ではメソッド名の先頭の単語に着目し,メソッド本体との整合性を自動評価する手法を提案している.具体的には,メソッドの名前をあえて隠すことで一種の難読化された状況を作り出し,Transformer をベースとした機械学習モデルによってメソッド本体から元のメソッド名を復元する手法に注目している.そして,元の名前に正しく復元できるかどうかでもって,メソッドの名前と本体の間の整合性を評価している.評価実験では,Doc2Vec, Word2Vec 及び畳込みニューラルネットワークを使った従来手法よりも高い精度で不適切な(整合性を欠いた)メソッド名を検出できることを示している.

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