ソフトウェア工学の基礎ワークショップ論文集
Online ISSN : 2436-634X
第30回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2023)
会議情報

プログラム自動修正に向けた行単位のバグ予測手法の拡張とその評価
和田 寛太森田 一成近藤 将成亀井 靖高鵜林 尚靖
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 73-82

詳細
抄録

近年デバッグ作業のコスト削減のために自動バグ修正の研究が行われている.自動バグ修正を行う際にバグの箇所を特定するバグ限局を行う必要があるが,バグ限局は失敗するテストケースが必要となる.そのため,「テストケースの網羅率が低いことが原因でバグ限局が困難なバグ」に対して自動バグ修正を行うことは難しい.そこで,我々は,テストケースを必要としないバグ予測をバグ限局の代わりに用いた自動バグ修正により,この問題の解決を目指す.そのための最初のステップとして,本研究では,失敗するテストケースがないバグを含むデータセットを対象として,Transformerベースのラインに対するバグ予測を行った.本研究のアプローチは,Gitの差分で与えられる変更のかたまり(ハンク)に対してバグ予測を行い,バグと予測された場合,行レベルで予測を行う2段階のステップで構築されている.実験の結果,ハンクレベルの予測では,precisionは低いが,recallが高いモデルを構築できた.行レベルの予測では,Top-5 Accuracyが0.85,IFAの中央値が0と高い精度で予測することができた.

著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top