日本薬理学雑誌
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実験技術
医薬品開発における放射性薬剤の利用:極微量(microdose)投与後の薬物動態のAMSおよびPETによる評価
上原 知也荒野 泰
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2005 年 126 巻 2 号 p. 129-134

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抄録

医薬品開発において,前臨床試験から臨床試験に進んだ候補薬剤の約40%が脱落している.その多くは,前臨床試験における薬物の体内挙動が臨床のそれと大きく異なることに起因する.最近,欧州医薬品機構により極微量の薬物を用いる臨床試験に関する指針が提示されたのを受けて,本格的な第I相試験を行う前に,放射性核種で標識された極微量の候補薬剤をヒトに投与して,体内動態や代謝を追跡する予試験的な臨床試験が進められている.加速器分析法(accelerator mass spectrometry: AMS)を用いるマスバランス試験や陽電子断層撮像法(positron emission tomography: PET)を用いる画像解析によるヒトにおける予試験的な評価は,候補薬剤の開発期間の短縮や経済的負担の大幅な低減を可能としている.

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© 2005 公益社団法人 日本薬理学会
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