日本薬理学雑誌
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特集:神経系アクチン細胞骨格
アルツハイマー病におけるアクチン細胞骨格異常
東海林 幹夫
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2007 年 130 巻 5 号 p. 358-361

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抄録
アルツハイマー病における現在の研究の進歩をまとめ,病態機序のうち最も直接的な原因物質がAβオリゴマーであることを指摘した.アルツハイマー病では発病早期からシナプス後膜のドレブリン(drebrin)が低下しており,この低下が記憶障害に相関していることが示されている.シナプス後膜におけるドレブリンの選択的低下はAβオリゴマーによることが最近明らかにされた.現在,ドレブリンはアルツハイマー病における主要な病理過程の重要な分子として登場しつつあり,今後の研究の進展が望まれている.
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© 2007 公益社団法人 日本薬理学会
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