抄録
グレリンのユニークで多彩な生理・薬理作用を臨床応用しようとする創薬研究が現在精力的に行われている.本稿では,グレリンの内分泌・摂食作用に関する創薬研究を述べる.成長ホルモン(GH)分泌促進作用と摂食促進作用に対して,それぞれ対象疾患が探索され,一部ではすでに臨床試験が実施されている.前者に関しては,成長ホルモン分泌不全症の診断・治療薬,高齢者QOL改善薬としての可能性が検討されている.後者については,カヘキシア,神経性食欲不振症,機能性胃腸症などの食欲不振ややせを呈する疾患が候補として挙げられている.本稿では,これらの創薬研究に関する現状を紹介する.