抄録
医学教育分野別認証取得に向けた臨床実習時間の拡大に伴い,基礎医学の講義・実習時間数が減少する.これに起因する学習時間の不足を補うためには,学生自身が自ら学ぶ姿勢へと導く教育方法の改善が必要であり,そのための有力な手段のひとつとして,認証取得の一必要条件ともなっているe-learningシステムが考えられる.今回,東京医科大学に導入されているe-learningシステムを使用し,血中濃度モニタリングシミュレーション実習について事前学習の導入を試みた.本報告では,実習終了後のアンケート調査ならびに提出レポートの内容,その他を分析することにより,e-learningシステムを用いた事前学習の効果について検討した.その結果,e-learningシステムを用いた事前学習は学生の実習内容に対する理解度を有意に高め,授業時間内に円滑な薬理学シミュレーション実習を遂行することに寄与することが明らかとなった.この結果は,e-learningシステムを今後広く学生の自主学習を助ける手段として活用することの妥当性を支持している.