日本薬理学雑誌
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トランスクリプトーム解析と薬理ゲノミクス
田中 利男
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2000 年 116 巻 4 号 p. 241-246

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抄録
ゲノムプロジェクトの成果を基盤としたゲノムサイエンスは,医学生物学全般に大きなインパクトを与えただけではなく,薬理学の研究戦略においても,極めて短期間にパラダイムシフトを起こした.すなわち薬理ゲノミクス (pharmacogenomics, 薬理ゲノム科学) の誕生である.薬理ゲノミクスとは,ゲノムシークエンス後の遺伝子多型 (ゲノム),遺伝子発現プロファイル (トランスクリプトーム), プロテオームにおける包括的解析を基礎に,ヒトゲノム上の新しい創薬標的を効率良く探索し,ターゲットバリデーション (target validation) を可能にするだけではなく,患者個人の遺伝子多型情報に基づいた至適薬物療法を実現するものである.さらに,薬物応答性や副作用をゲノムレベルで解明し,予測を可能にすることも目的とする.本稿では,主に薬理ゲノミクスにおけるトランスクリプトーム解析の役割と実際について,我々の技術と新規創薬ターゲット探索における成果を中心に解説を試みる.特に,蛍光ディファレンシャルディスブレイとマイクロアレイ (DNAチップ) について,それぞれの特徴について比較を試み,目的に応じて使い分ける必要性を示す.
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© 社団法人 日本薬理学会
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