日本薬理学雑誌
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Reserpine処置ラットの胃酸分泌反応
中根 貞雄酒井 健
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1973 年 69 巻 4 号 p. 543-548

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抄録

reserpine反復処置ラットの基礎胃酸分泌,および諸種薬物に対する胃酸分泌反応におよぼすreserpine処置の影響を検討した.
reserpine (1mg/kg/day, i. p.) 5回反復処置ラットの基礎胃液分泌は, reserpine無処置ラットに比し有意に胃液量の減少を示した.
ラットにおいてreserpine 5回反復処置は, insulinに対する胃酸分泌反応の増大およびmethacholineに対する胃酸分泌反応の減少を示した.また, histamineの胃酸分泌反応は対照に比し僅かな減少を示し, gastrinのそれは僅かな増大を示した. insulin刺激に対する胃酸分泌の増大は, atropineにより完全に遮断されたことから迷走神経を介するものであろう.また, reserpine反復投与によるmethacholineの胃酸分泌反応減少は中枢性の迷走神経緊張が関連するとの可能性が考えられる.

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