日本薬理学雑誌
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ウサギ脳室内投与によるProstaglandinsおよびArachidonic acidの血圧反応
大久保 和弘鈴木 健一大鳥居 健
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1984 年 84 巻 4 号 p. 327-335

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抄録

prostaglandins(PG)E2,F,I2およびこれらの前駆物質であるarachidonic acid(AA)をウサギ脳室内に投与して,血圧に及ぼす影響を検討した.PGE2(0.03~1μg/0.1ml/rabbit)は用量依存的に血圧を上昇させたが,PGFは血圧に有意な変動を与えなかった.PGI2(0.3~10μg/0.1ml/rabbit)は用量依存的に血圧を下降させた。AA(0.1~10μg/0.1ml/rabbit)は血圧を上昇させたが,用量依存性は認められなかった.indomethacinの脳室内前処置によって,これらのPGの昇圧効果または降圧効果は影響されなかったが,AAの昇圧効果は抑制された.以上の結果から,AAの血圧に及ぼす効果は,AAから脳組織内で生合成される種々のPG,ことにPGE2やPGI2をはじめとした幾つかの活性PGの作用から成り立っていると推察される.

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