日本薬理学雑誌
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Pirprofenのブラジキニン誘発ラットおよびウサギ後肢屈曲反射に対する作用
秋田 晶平佐藤 公道高木 博司
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1985 年 86 巻 4 号 p. 257-260

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抄録
pirprofenの鎮痛作用についてラットならびにウサギでのbradykinin(BK)誘発後肢屈曲反射法を用いてindomethacin,ibuprofenの作用と比較検討した.pirprofenは10 mg/kg~200 mg/kgの経口投与時ラットでのBK誘発後肢屈曲反射を抑制しその作用は30 mg/kg以上でほぼ平衡に達し200 mg/kgでは56%の抑制率を示した.同様の傾向はibuprofen 30mg/kg~300 mg/kgの経口投与時にも認められた.一方,indomethacinは1 mg/kg~10 mg/kgで用量依存性の後肢屈曲反射抑制作用を示し10 mg/kgの経口投与時83%の抑制率であった.ラットでのBK誘発後肢屈曲反射に対するpirprofen,indomethacin,ibuprofenのED50値はそれぞれ68 mg/kg,3.3 mg/kg,94 mg/kgであった.一方,ウサギでのBK誘発後肢屈曲反射に対してpirprofenは10 mg/kgの経口投与で約半数に抑制作用を認めindomethacin 10 mg/kg,ibuprofen 10 mg/kgでもほぼ同等の作用であった.以上,BK誘発後肢屈曲反射に対しラットとウサギでは3種の薬物について種差が認められた.
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