日本薬理学雑誌
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非ステロイド性抗炎症薬Proglumetacin maleateの薬理学的研究 (第2報)鎮痛・解熱作用
小野 尚彦角南 明彦山本 紀之山崎 靖人三宅 秀和
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1986 年 88 巻 2 号 p. 77-84

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抄録
indomethacin(IND)の誘導体であるproglumetacin maleate (PGM)の鎮痛・解熱作用を等モル用量のINDと比較検討した.マウスphenylquinone writhingに対するPGMの効果は,被験薬1時間前投与時ではINDの約0.8倍であったが,4時間前投与時ではINDの約2倍であった.ラット硝酸銀関節炎疼痛に対してもPGMはINDの約1.5倍の効果を示したが,ラットadjuvant関節炎疼痛に対してはINDの約0.7倍の効果であった.一方,PGMはラット正常体温には全く影響をおよぼさない投与量で,ラットyeast発熱に対する抑制作用を示したが,その効果はINDの約0.5倍であった.またウサギLPS発熱に対するPGM、の解熱効果はINDの約0.3倍と弱かった.これらの結果から,PGMはINDにほぼ匹敵する強力な鎮痛効果を有するが,解熱効果は概して緩和であることが示された.このPGMの鎮痛・解熱作用は主として生体内で代謝されたINDによるものと考えられる.以上より,PGMは抗炎症作用に加え,鎮痛・解熱作用を有した非ステロイド性抗炎症薬であることが示唆された.
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