理学療法福岡
Online ISSN : 2758-0652
Print ISSN : 1342-1433
血液腫瘍疾患における化学療法を受けた患者の発熱に関する要因の検討
広田 桂介神谷 俊次橋本 成矢橋田 竜騎馬場 恵理子大津山 樹理長藤 宏司松瀬 博夫
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2023 年 36 巻 p. 102-

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抄録
本研究の目的は、血液腫瘍疾患患者における入院化学療法期間中の発熱の有病率とその要因を調査することである。対象は、血液腫瘍患者95名とした(年齢:71歳、男女比:54/41、BMI:22.2kg/m2)。入院期間中のピーク発熱を検索し38.0度以上のピーク発熱が認められた患者を発熱有り群、それ以外を発熱無し群に分類し、発熱に関連する因子を単変量解析および多変量解析にて検討した。化学療法期間中における38.0度以上の発熱は全体の34.7%の患者に認められた。 単変量解析にて、入院時におけるPerformance Statusは、発熱有り群において、PS2および3の患者の割合が有意に多かった。Barthel Index、SPPB(Short Physical Performance Battery)、ヘモグロビン、血小板、アルブミン、コリンエステラーゼ、ナトリウム、カリウム、およびクロールは発熱有り群は有意に低かった。また、C-reactive proteinは、発熱有り群で有意に低かった。多変量解析においては、クロール(OR;1.19、P=0.008)、SPPB(OR;1.36、P=0.036)、およびヘモグロビン(OR;1.27、P=0.036)が発熱の危険因子とし抽出された。血液腫瘍疾患患者における入院化学療法期間中の発熱は、入院時の身体機能と関連し、入院時の身体機能評価は入院中の発熱等の有害事象を予測できる可能生がある。
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© 2023 福岡県理学療法士会

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