抄録
本論文の目的は、不完全情報ゲームであるセブンカードスタッドポーカーを人間のプレーヤと協調しながらプレイするパートナーシステムの構築である。
パートナーシステムはカードや賭けるポイントなどの情報から、ある局面でとるべき行動を選択し、選択した行動とその根拠を人間プレーヤに提示する。この提示を受けた人間プレーヤは、その局面でとりたい行動を選択する。プレーヤーとパートナーシステムが選択した行動が異なる場合に両者は次のような話し合いを行う。(1)プレーヤはインターフェイス上でその行動を選んだ理由を選択する。(2)もし、パートナーシステムがその理由を受けいれれば、プレーヤの選んだ行動を採用し、そうでなければプレーヤに他に理由がないか提示を求める。このような話し合いを通じて協調しながら、ゲームを進める。
また、パートナーシステムがいる状態といない状態での比較実験を行い、パートナーシステムの有効性を示す。