抄録
複数の固定カメラの画像内情報を統合し,視野の欠落下でも地形情報等を援用して,全体として機能する一つの広域センサを構成し,広域における動体追跡を行う方法を提案する.追跡対象となる動体は歩行者とし,固定カメラの位置姿勢および設置場所周辺の地形情報は既知とする.取得映像をカメラごとに射影変換して,それらを結合した広域疎画像において,パーティクルフィルタによる動体追跡を行う.この際,追跡対象の移動に関しては,地図情報に基づく移動の可否を制約条件として組み入れる.ターゲットの検出方法としては,システムの簡単化の為,特定色の検出を用いた.カメラ三台を用いた実験により,視野間をまたぐ対象の移動が追跡できたので、広域疎画像と地形情報による移動体追跡が有効であること言える。現在は特定色の物体のみを追跡しているため、追跡対象の情報を学習し、視野間を跨いでの識別・追跡を可能にする点が課題である。