p. 1205-1210
公共空間では誰もが取得しやすい情報伝達手段として,ピクトグラムに代表される公共サインが設置されている。これらのサインは,案内や誘導,説明や規制などの大切な情報にも関わらず,弱視者に適切に伝達されているとは言い難い。本研究の目標は,弱視者が視認できていないピクトグラムに対して,どのような情報保障や視認支援を行なえるのかを考察することにある。著者らは現在,視線追跡装置を用いたピクトグラムの認識支援を行なっているが,その識別における実験結果の様子と弱視者への誘導支援について述べる。