本論文では、作曲者の感性を反映させた楽曲を生成する自動作曲システムの構築のために、スケールとキーに着目し、それらから構成される旋律の旋律印象モデルを提案する。スケールには様々な種類が存在し、その種類によって聞き手に異なる印象を与える。しかし、スケールとは音づかい1つだけでも種類や印象が変化し、どのスケールに属するかは、曖昧である。そこで、任意的に生成された旋律が、どのキーと、どのスケールに属するかをファジィモデルにより定義する。その提案モデルについて、5種類のキーと5種類のスケールから構成される合計25個の旋律についての感性評価実験結果から得られた印象との比較実験を行うことにより、ファジィモデルの有用性を検討する。