抄録
近年、超音波診断機は低コストで汎用性の高いシステムとなっているが、超音波画像と患者の対応が分かりにくい問題がある。この問題点を解決するため、拡張現実技術を用いて医者に情報を付与する医療システムの研究が広く行われている。しかし、その多くがトラッキング手法に問題を抱え、システムが安定して動作しない。そこで、任意の場所に、中継として磁気と光学のトラックポイントを置くことで、光学マーカーが確実に見えるようにし、トラックポイントとプローブの間を磁気トラッキングで補間するシステムを提案した。また、有用性を測定するため、考え得る医療システムを列挙、分類し、システムの精度、安定性から定量的な評価を行う。