主催: 日本知能情報ファジィ学会
会議名: 第34回ファジィシステムシンポジウム
回次: 34
開催地: 名古屋大学
開催日: 2018/09/03 - 2018/09/05
近年,道路陥没年々増加し,現在は年間約350件程度発生している.さらに今後も耐用年数を越える老朽管渠が加速度的に急増することから,国内に張り巡らされた下水道管渠破損の弊害として,下水の収集・排除に支障をきたすことだけでなく,道路陥没により交通障害を起こす恐れなど,社会的影響は多大であると考える.下水道管渠を含む社会基盤設備は,敷設後適正な維持管理がなされ,はじめてその機能が発揮することができる.そのため,設備の定期的な点検を行い,改築や修繕を適正かつ計画的に実施する必要があり,その効率性が求められている.そこで本研究では,下水道管渠の維持管理に対する有意な知見を知るべく,管渠データ間の変化を疎構造学習の一種であるグラフィカルラッソ(graphical lasso)を用いて分析を行う.補修不要(正常)と補修要(異常)データ間の点検項目間の関係性を検証し,補修要否の判定に影響を及ぼしている要因を明確にすることで,下水道管渠の保守や維持管理計画における効率化を目指す.