1999 年 11 巻 1 号 p. 13-17
私たちは, 自覚症状のない成人ボランティア (男性22人, 女性24人, 年齢20-28歳) において, 顎関節円板の位置と形態についてMR画像を用いて調査検討した。ボランティア全体の54% (女性: 71%, 男性: 36%) に円板転位が認められた。両側円板転位は女性に圧倒的に多く, 片側円板転位は男性に多数認められた。非円板転位群の円板形態はすべてbiconcaveに同定できたのに対して, 円板転位群においては様々な形態の円板が観察された。一方, 関節円板転位群では自覚症状がなくても左右の円板形態が不一致の被検者が多く認められた。