日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
症例
治療に難渋した胃前庭部毛細血管拡張症に対しESDを施行した1例
橋本 哲小林 正明味岡 洋一竹内 学岡 宏光高野 明人堂森 浩二佐藤 祐一成澤 林太郎青柳 豊
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 52 巻 12 号 p. 3290-3295

詳細
抄録
症例は53歳男性.慢性腎不全に対し透析導入後,黒色便を繰り返すため,当科を紹介受診した.内視鏡で胃前庭部毛細血管拡張症(GAVE)を認め,アルゴンプラズマ凝固療法(APC)を施行した.しかし,APC後もGAVE再発を繰り返すため,胃前庭部約1/3周の粘膜をESDにより切除を行い,その後下血は消失し,貧血の改善を認めた.難治性GAVEに対しESDを試みた報告はなく,貴重な1例と考えた.
著者関連情報
© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top