日本消化器内視鏡学会雑誌
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原著
上部消化管内視鏡検査時のミダゾラムによる意識下鎮静法の有効性と安全性─フルニトラゼパムとの比較検討─
荒川 廣志貝瀬 満田尻 久雄吉村 昇吉田 幸永石黒 晴哉荒井 良則米澤 仁炭山 和毅倉持 章斉藤 彰一角谷 宏
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2010 年 52 巻 2 号 p. 231-241

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抄録
上部消化管内視鏡検査時のミダゾラムによる意識下鎮静法の有効性と安全性についてフルニトラゼパムを対照として比較検討した.対象はミダゾラム群40例とフルニトラゼパム群37例である.全例を5名の熟練した内視鏡医が施行し,1人のindependent observerが有効性の指標として鎮静効果,患者の苦痛,内視鏡検査の手技的難易度の3項目を,安全性の指標としてバイタルサイン,リカバリー時間の2項目を評価した.その結果,手技的難易度,バイタルサイン,リカバリー時間は両群間で同等であった.鎮静効果はミダゾラム群が有意に大きく,患者の苦痛はミダゾラム群が有意に小さかった.また,ミダゾラム群では強い健忘作用により半数以上の症例で検査中の記憶が完全消失していた.ミダゾラムはフルニトラゼパムと同等の安全性を有し,鎮静効果と患者の苦痛軽減においては,フルニトラゼパムよりも有効性が有意に高かった.
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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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