抄録
症例は74歳,男性.平成10年に下部食道に厚い白苔を伴う食道カンジダ症を認め,数年にわたり種々の抗真菌剤を繰り返し投与されたが白苔は残存したままであった.平成18年2月に食物の通過障害がひどくなり,内視鏡検査で咽頭部より食道胃粘膜接合部に広がるカンジダ病変を認め,特に下部食道は以前と同様に厚い白苔に覆われていた.抗真菌剤の投与とアルゴンプラズマ凝固療法(APC)を併用することで白苔は消失した.各種抗菌剤の投与のみでは治癒しない厚い白苔を伴う難治性食道カンジダ症に対しAPCは有効であると考えられた.