日本消化器内視鏡学会雑誌
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総説
膵・胆管合流異常の内視鏡診断
神澤 輝実宅間 健介糸井 隆夫
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2010 年 52 巻 6 号 p. 1511-1521

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抄録
膵・胆管合流異常(合流異常)は,解剖学的に膵管と胆管が十二指腸壁外で合流する先天性の形成異常である.長い共通管を介して膵液の胆道内逆流が起こり,高率に胆道癌を引き起こすので,合流異常と診断されれば,予防的外科手術が行われる.合流異常の診断は画像または解剖学的検索によってなされる.ERCPでは膵管と胆管の合流部に乳頭部括約筋作用が及ばないか異常な形で膵管と胆管が合流する場合,合流異常と診断される.合流異常の膵胆管像には,長い共通管の拡張,共通管からの分枝膵管様のductの派生,副膵管の発達,膵管癒合不全の合併,種々の胆道系の拡張などの特徴がある.EUSやIDUSでは,十二指腸筋層の上流の膵内に存在する膵胆管の合流部の描出により合流異常と診断し,また合併する胆道癌の診断も可能である.ERCPで合流異常と診断されない例でも,合流異常と類似の病態を示す例(膵胆管高位合流)があり,胆嚢癌との関係で今後検討を要する.
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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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