日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
大腸穿通を引き起こした爪楊枝を内視鏡的に摘除し治癒しえた1例~体内における爪楊枝のCT値の変化についての検討
奥 隆臣久保 康則嶋岡 修平三関 哲矢酒井 俊菅田 英明菅原 武久小関 純一
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キーワード: 爪楊枝, 内視鏡治療
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2010 年 52 巻 6 号 p. 1556-1562

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抄録
症例は57歳男性.下腹部痛の精査にて入院となった.入院後の大腸内視鏡検査にてS状結腸壁を爪楊枝が貫通しているのが確認され,内視鏡下に抜去した.爪楊枝による大腸穿孔では腹膜炎が限局する場合には内視鏡治療を選択すべきと考えられた.異物を飲み込んだという自覚がない場合であっても,これを念頭に置いたCTの読影が必要であり,その際には今回の基礎的検討により明らかとなった爪楊枝のCT値の変化を考慮する必要があると考えられた.
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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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