日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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ISSN-L : 0387-1207
症例
十二指腸に嵌頓し閉塞症状をきたした胃癌肉腫の1例
宇野 吾一宮岡 洋一深澤 厚輔上山 俊介藤代 浩史高下 成明今岡 友紀大沼 秀行宇野 千恵徳安 裕輔
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キーワード: 胃癌肉腫, Ball Valve Syndrome
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2011 年 53 巻 10 号 p. 3272-3279

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抄録
症例は65歳の男性で,心窩部痛,タール便を主訴に当院を受診した.諸検査により幽門に生じた,有茎性の腫瘍が十二指腸球部に嵌頓した状態であると考えられ,幽門側胃切除術を施行した.病理学的には,腫瘍は癌腫成分と上皮系の性質をもつ肉腫成分が混在しており「いわゆる癌肉腫」と診断した.胃癌肉腫はまれな疾患であり,十二指腸球部に嵌頓するという特殊な形態をとり,文献的考察を加え報告した.
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© 2011 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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