日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
ESD後49日目に遅発性穿孔を来たした早期胃癌の1例
加藤 邦洋富永 和作永見 康明町田 浩久岡崎 博俊谷川 徹也渡辺 俊雄藤原 靖弘大澤 政彦荒川 哲男
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キーワード: ESD, 遅発性穿孔, PPI, 難治性潰瘍
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2011 年 53 巻 10 号 p. 3280-3285

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抄録
症例は64歳,男性.胃潰瘍治療後の経過観察中,胃体下部前壁に早期胃癌を指摘されESDを施行した.粘膜下層には線維化が認められたが,筋層に切り込むことなく切除し得た.ESD後にproton pump inhibitor(PPI)を3週間処方し症状なく経過していたが,PPI中断後28日目(ESD後49日目)に消化管穿孔を起こし緊急手術となった.病理組織標本では修復機転の所見があるにもかかわらず,ESD潰瘍は筋層にまで及び穿孔を来していた.潰瘍治癒の遷延化の原因として線維化を伴う病変であったことやPPIの中断およびPPIの効果が不十分であった可能性が考えられた.
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© 2011 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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