日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
症例
ESD後49日目に遅発性穿孔を来たした早期胃癌の1例
加藤 邦洋, 富永 和作, 永見 康明, 町田 浩久, 岡崎 博俊, 谷川 徹也, 渡辺 俊雄, 藤原 靖弘, 大澤 政彦, 荒川 哲男
著者情報
キーワード: ESD, 遅発性穿孔, PPI, 難治性潰瘍
ジャーナル フリー

2011 年 53 巻 10 号 p. 3280-3285

詳細
抄録
症例は64歳,男性.胃潰瘍治療後の経過観察中,胃体下部前壁に早期胃癌を指摘されESDを施行した.粘膜下層には線維化が認められたが,筋層に切り込むことなく切除し得た.ESD後にproton pump inhibitor(PPI)を3週間処方し症状なく経過していたが,PPI中断後28日目(ESD後49日目)に消化管穿孔を起こし緊急手術となった.病理組織標本では修復機転の所見があるにもかかわらず,ESD潰瘍は筋層にまで及び穿孔を来していた.潰瘍治癒の遷延化の原因として線維化を伴う病変であったことやPPIの中断およびPPIの効果が不十分であった可能性が考えられた.
著者関連情報
© 2011 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top